出水市へのツルの飛来 大幅に減少 国内最大のツルの越冬地

国内最大のツルの越冬地、鹿児島県出水市で今シーズン、これまでに観測されたツルはおよそ1100羽と例年に比べて大幅に少なく、ツルの保護会は暖かい日が続いているためではないかとしています。

出水市の出水平野には例年、越冬のためシベリアからツルが飛来し、今シーズンは先月17日に初飛来が観測されていました。

飛来から2週間余りたった3日は、早朝から地元の中学生などがツルのねぐらがある干拓地で双眼鏡や計数機を使って今シーズン初めての羽数調査を行いました。

しかし、3日は夜明け前にツルが一斉に飛び立ってしまったため、正確なツルの数は計測できませんでした。

一方、鹿児島県ツル保護会の調査では、2日の時点でナベヅルとマナヅル、合わせておよそ1100羽が計測されているということです。

保護会によりますと、過去5年は同じ時期に少なくとも5000羽以上のツルが計測されているということで、今シーズンは大幅に数が少なくなっています。

県ツル保護会の堀昌伸事務局長は「まだ暖かいため、今後、気温が変わってくればツルも徐々に増えてくると思いますので、これからの調査に期待したいです」と話していました。

県ツル保護会では来年1月まであと4回の羽数調査を行い、ツルの飛来に変化がないかなどを調べることにしています。