瀬戸内町の自衛隊港湾施設 今月下旬ボーリング調査に着手へ

奄美大島の瀬戸内町で整備が検討されている自衛隊の新たな港湾施設について、防衛省が今月下旬にボーリング調査に着手する意向であることがわかりました。

防衛省は、瀬戸内町に自衛隊の物資補給や部隊輸送の拠点となる港湾施設の整備を検討していて、大島海峡に面した古仁屋港近くの須手地区周辺でボーリング調査などを行うことにしています。

これについて、防衛省が今月下旬に調査に着手する意向を町や地元の漁協に伝えたことが関係者への取材で分かりました。

地元向けの説明資料では、調査はことし12月ごろまで行われる予定で、防衛省はその結果を踏まえて具体的な整備計画を立てる予定です。

港湾施設の完成時期は未定ですが、燃料タンクや倉庫などの建設も検討していて、今年度の予算案にはボーリング調査などの適地調査に6億円が計上されています。

防衛省は、南西地域の離島などに部隊や装備を速やかに運べるようにするため、船舶専門の輸送部隊「海上輸送群」を来年度末までに新設することにしていて、防衛省関係者によりますと、港湾施設には「海上輸送群」の輸送船が配備され、ほかの島への輸送拠点として使われる可能性もあるということです。

地元・瀬戸内町の鎌田町長は「防衛力の強化につながる」として理解を示す一方、施設の規模やどのような艦艇を使用するかなど、今後、防衛省に説明を求めていく考えです。