早朝に捕れたキビナゴを新幹線で運び福岡で提供する実証実験

新幹線を利用した新たな物流に取り組むJR九州は、鹿児島県薩摩川内市の甑島で早朝に捕れたキビナゴを夕方には福岡市の飲食店で提供できるよう運ぶ実証実験を行いました。

いちき串木野市にある串木野新港では、20日午前10時すぎ、甑島の近海でけさ5時頃から6時頃に捕れたキビナゴを乗せたトラックがフェリーで到着しました。

発泡スチロールに入ったキビナゴは、港でワゴン車に積み替えられてJR川内駅に運ばれ、駅員に手渡されました。

そして、新幹線の業務用スペースに積み込まれ、博多駅に向けて出発しました。

キビナゴは、およそ1時間半かけて博多駅に着いた後、福岡市内の海鮮居酒屋に運ばれ、夕方には、刺身やすしなどで客に提供されるということです。

JR九州では、物流業界の人手不足で輸送量の減少が心配されるいわゆる「2024年問題」に対応するためにも、新幹線を活用したさまざまな物流に取り組みたいとしています。

JR川内駅の小野田曜駅長は「朝捕れたものをその日の夕方に届けられるスピードがいちばんの売りだ。大ぶりで美味しい、甑島のキビナゴを福岡の人にぜひ楽しんでもらえれば」と話していました。