中国の水産物輸入停止 鹿児島県 水産業への影響の広がり懸念

中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことを受けて、県は水産業への影響の広がりを懸念しています。

鹿児島県の水産物の輸出額は、新型コロナの規制緩和や円安の影響から、昨年度、過去最高のおよそ136億円に上るなど近年増加しています。

昨年度の輸出先は、欧米やアジアなど13の国と地域で、輸出額が最も多いのがアメリカのおよそ98億8000万円で、次いで中国がおよそ6億6700万円となっていて、中国向けの輸出のおよそ8割が県特産の養殖ブリやヒラマサです。

残る2割は、鮮魚のサバやカツオなどとなっています。

また、3番目に多い香港には、養殖ブリなどを昨年度およそ1億5500万円輸出しているということです。

県は、令和7年度までに水産物の輸出額を200億円にする目標を掲げていますが、禁輸措置による風評被害の拡大や値崩れが懸念されることから、影響を注視しています。

県水産振興課は「鹿児島の水産物の安全性や品質の高さを海外にPRしていくとともに、政府の対応を注視しながら今後の支援策を検討したい」としています。