奄美大島 ケナガネズミの目撃相次ぐ 素手で触らず連絡を

世界自然遺産の奄美大島では、国の天然記念物のケナガネズミの目撃が街なかで相次いでいて、環境省は、見つけた場合は素手で触らず連絡するよう呼びかけています。

ケナガネズミは奄美大島と徳之島、それに沖縄北部にのみ生息する体長およそ30センチの国内最大のネズミで国の天然記念物にも指定されています。

奄美大島では、ことしに入ってから市街地での目撃情報が13件に上り、去年1年間の3件の4倍以上に増加しています。

こうした中、今月9日に奄美市名瀬の建設現場で、ネズミ取りのわなにかかっているケナガネズミが発見され保護されました。

保護された当時は衰弱した状態だったということですが、手当てを行った上、22日、市内の山林に戻されました。

環境省は市街地での目撃情報が相次いでいる原因として去年、餌となるドングリが豊作で個体数が増えたことや天敵のマングースの駆除が進んだことなどが考えられるとしています。

一方で、ケナガネズミは鋭い前歯を持っているため、見つけた場合は絶対に素手で触らず、環境省奄美野生生物保護センターまで連絡するよう呼びかけています。