台風影響 奄美の病院では血液不足 貧血患者への輸血見合わせ

台風6号の影響が長期化している奄美大島の病院では、手術や治療のために使う血液が足りなくなっていて、急を要しない貧血患者への輸血を見合わせる対応をとっています。

鹿児島県の奄美大島にある県立大島病院では、毎日、「血液製剤」と呼ばれる輸血用の血液を鹿児島市の赤十字血液センターから航空便で確保していますが、台風6号の影響で今月3日から飛行機の欠航が続いていることから入手できない日が続いています。

現在、A型用の血液製剤が通常の半分以下の量になっていて、病院では、緊急の手術に備える必要があることなどから、急を要しない貧血患者への輸血を今月5日から見合わせているということです。

今後、さらに血液製剤が足りなくなった場合には、事前に登録している島内のおよそ500人に献血を呼びかける可能性もあるととしています。

また、病院には、島内のほかの医療機関からも血液製剤を分けてほしいという依頼が来ているということです。

県立大島病院麻酔科の大木浩医師は「患者さんに理解してもらい今は何とかしのいでいますが、かなり厳しい状態です。航空便の再開を待ちながら、できるかぎり対応していきます」と話していました。