馬毛島 県の遺跡調査 1000点以上の遺物が見つかる

自衛隊基地の建設が進む西之表市の馬毛島では、27日まで県が行った遺跡の調査で、1000点以上の石器とみられる遺物などが見つかり、県教育委員会は今後、専門家とともに分析を進めることにしています。

西之表市の馬毛島では、市の調査で去年秋、3万年以上前の旧石器時代のものとみられる石器が見つかり、県教育委員会は一帯を「八重石遺跡」と名付け、文化財保護法で適切な保存が求められる「埋蔵文化財包蔵地」に決定しました。

これを受けて、県はことし5月から発掘調査を行っていましたが、27日すべての調査が終了しました。

県教育委員会によりますと、調査の結果、新たに石器とみられる遺物などがおよそ1050点見つかったということです。

一方で、これらがいつの時代のもので、何に使われていたかなど詳しいことはわかっておらず、今後、専門家とともに分析し、今年度中に調査報告書をまとめることにしています。

馬毛島ではことし1月から自衛隊基地の建設工事が進められていて、県は発掘調査で重要な遺構が発見された場合は、防衛省に対し適切な保存に向けた協議を行うよう求めることにしていましたが、今回の調査で重要な遺構にあたるものは見つからなかったとしています。