天文台の巨大な電波望遠鏡まるごと洗う 鹿児島 薩摩川内

薩摩川内市にある国立天文台の巨大な電波望遠鏡をまるごと高圧洗浄機で洗う4年に一度の作業が行われています。

この電波望遠鏡は、薩摩川内市と鹿児島市の境の標高540メートルの入来峠にある「国立天文台VERA入来観測局」に設置されています。

直径20メートルもある巨大な可動式のパラボラアンテナを備え、鹿児島大学が星の誕生やブラックホールについて調べるため銀河系の星を観測しています。

大気中の水蒸気が多く観測が難しい夏の2か月ほどは、毎年、観測を休止してさまざまなメンテナンスを行っていて、ことしは、4年ぶりにアンテナや土台部分の骨組みを洗浄する作業が行われています。

作業は、埼玉県の専門の業者が担当し、国立天文台の技師の立ち会いのもと、3人の作業員が2台の高所作業車を使って表面についたこけなどの汚れを洗い落としていました。

アンテナのメンテナンスを担当する国立天文台水沢観測所の技師、上野祐治さんは「メンテナンスなしで維持できる機械はなく、きちっとやっていかないといろんなところにトラブルが起きてくる。非常に重要な仕事です」と話していました。

巨大望遠鏡の洗浄作業は今週いっぱい行われ、来週はさび落としや塗装の塗り直しが行われるということです。