奄美大島 記録的大雨から1か月 被害受けた畑の復旧作業続く

先月、鹿児島県の奄美大島で線状降水帯が発生し、記録的な大雨が降ってから1か月です。
一連の大雨で被害を受けた瀬戸内町のたんかん畑では、復旧作業が続いています。

奄美大島では先月20日、線状降水帯が発生し、数日の間に各地で記録的な大雨となり、このうち、瀬戸内町の古仁屋では21日の1日あたりの降水量が観測史上最多の270.5ミリに達しました。

瀬戸内町の久慈集落では裏山が崩れ、広野裕介さんの120アールほどのたんかん畑が一面土砂に覆われました。

19日は、重機で土砂を取り除く作業が行われていました。

農道の路面はめくれ上がったままで、陥没した所には崩れた山の斜面から水が流れ込んでいました。

一方、土砂に覆われた14アールほどのドラゴンフルーツの畑は、ボランティアの力を借りて泥をかき出すことができ、根が腐ることはなかったということです。

19日は、収穫目前の実が鳥に食べられないようネットで覆う作業が行われました。

広野さんは5年前、奄美大島に移住し、果物を育てて生計を立てています。

今回、畑の大半が被害にあい、今のところ、復旧について見通しはたたないということです。

広野さんは「農作業がほぼなくなってしまい、大切にしていたものがなくなった気分です。農業は何らかの方法で続けていきたいです」と話していました。