鹿児島海保に配備予定の大型巡視船 引き渡し式 山口 下関

鹿児島海上保安部にことし新たに配備される予定の大型巡視船「あさなぎ」の引き渡し式が、6日、山口県下関市で行われました。

三菱重工下関造船所で行われた巡視船「あさなぎ」の引き渡し式には、海上保安庁や造船所の関係者などおよそ80人が出席しました。

式では、巡視船に海上保安庁の旗が掲げられ、瀬口良夫次長が乗組員に対して「日本の周辺の海上をめぐる情勢が緊迫化する中で、課せられた任務の重要性を改めて認識してほしい」と長官の訓示を代読しました。

「あさなぎ」は全長およそ140メートル、総トン数およそ6000トンで、ヘリコプターを2機搭載できるほか、夜間でも他の船の動向を把握できる高性能のカメラなどが備えられています。

海上保安庁は、去年12月に政府が策定した「海上保安能力強化に関する方針」を受けて、尖閣諸島周辺の警備能力の強化などを進めています。

「あさなぎ」は今後、鹿児島海上保安部に配備され、尖閣諸島周辺の海域を警備するほか、遭難者の救助や犯罪の取り締まりなどにあたるということです。

巡視船「あさなぎ」の原田正彦船長は「船の装備、能力を最大限に発揮できるよう訓練し、国民の皆様の期待に応えたい」と話していました。