瀬戸内町に自衛隊の港湾施設整備へ 秋以降にボーリング調査

南西諸島の防衛力の強化が進む中、奄美大島の瀬戸内町で、自衛隊の新たな港湾施設の整備に向け、防衛省がことし秋ごろからボーリング調査を行うことがNHKの取材で分かりました。

防衛省は、瀬戸内町の古仁屋港など大島海峡に面した場所に、自衛隊の物資補給や部隊輸送の拠点となる港湾施設を整備する方針を明らかにしています。

こうした中、防衛省は、具体的な整備の場所を検討するため、ボーリング調査などの入札手続きを先月末から始めました。

入札公告によりますと、今年9月には受注業者を決めることにしていて、防衛省はNHKの取材に対し、ことし秋ごろから今年度末にかけてボーリング調査を行うとしています。

港湾施設の完成時期は未定としていますが、燃料タンクや倉庫などの建設を検討していて、今年度の予算案にはボーリング調査などの適地調査に6億円が計上されています。

奄美大島を含む南西諸島では、対中国を念頭にここ数年、防衛力の強化が加速しています。

瀬戸内町の陸上自衛隊瀬戸内分屯地には地対艦ミサイルの部隊が配備されていて、政府が保有を決めた「反撃能力」として使われる「スタンド・オフ・ミサイル」が配備される可能性も指摘されています。