肥薩おれんじ鉄道 県と沿線3市が県市町村振興協会に支援要請

赤字が続く肥薩おれんじ鉄道をめぐって、県と沿線の3つの市が、県内の市町村でつくる協会に対して経営支援を継続し5年間で最大7億円余りを助成するよう要請しました。

鹿児島県と熊本県を結ぶ肥薩おれんじ鉄道は、2004年の開業以来経常赤字が続いていて、県内の市町村でつくる県市町村振興協会が昨年度までの10年間で、線路の維持管理費などとして合わせて10億円余りを助成していました。

この支援の枠組みが昨年度で期限を迎えた中、県と薩摩川内市などの沿線の3つの市は、今後も経営支援を継続する必要があるとして、協会に対し今年度から5年間で最大7億1900万円の助成を要請したことが分かりました。

県などは、JR貨物も肥薩おれんじ鉄道の線路を利用していることなどから県全体が恩恵を受けているとして、今後、協会を構成する県市長会などに協力を求めることにしています。

塩田知事は「今後トラック輸送の人手が足りなくなることも懸念されているので、鹿児島の物流を確保するうえで鉄道の果たす役割が大きいことなどを説明していきたい」と話していました。