技能実習生の労働環境で会見 監理団体などに損害賠償請求へ

枕崎市ので働いていたフィリピン人の技能実習生が労働環境に問題があったなどとして、実習生の監理団体と加工会社に損害賠償を求めていることが分かりました。
これに対し監理団体側は、住環境の改善を行うとしたうえで人権侵害には当たらないとしています。

これは、技能実習生の弁護士が3日、オンラインの会見で明らかにしました。

それによりますと、20代と30代のフィリピン人の女性2人は、実習生を監理する枕崎市水産物振興共同組合に所属し、去年秋からかつお節の加工会社で働いていましたがことし4月からは働かなくなったということです。

その理由として住まいの寝室が技能実習の運用要領で定められている1人あたり4.5平方メートル以上のスペースを満たしていなかったこと、それにじになったと団体に相談した際、女性職員から患部を見せるよう要求されたことなどをあげていて、監理団体とかつお節の加工会社に損害賠償を求めているということです。

30代の女性は、会見で「本当に起きたことを知ってほしい」、20代の女性は「他の実習生が元気でいてほしい」と話していました。

これに対し、監理団体は、寝室については十分な広さがなかったとして改築工事を行うとしています。

また患部を見せるよう言ったことについては、実習生から「病院に行きたくないが、痛いので薬が欲しい」と言われ、薬の種別を判断するために言ったことだとしていて人権侵害には当たらないとしています。

実習生側の弁護士は、損害賠償の交渉がまとまらなかった場合は、民事訴訟を行うことにしています。