毒クモ“ハイイロゴケグモ” 小学校で注意促す学習会 志布志

特定外来生物で毒グモの「ハイイロゴケグモ」が志布志市の港近くの公園などで見つかったことを受け、地元の小学校で注意を促す学習会が開かれました。

特定外来生物に指定されている「ハイイロゴケグモ」は、全体が黒か褐色で腹部に赤い模様があるのが特徴で、毒を持っているメスは体長1センチほどあります。

かまれると痛みや腫れのほか、重症化すると頭痛や吐き気、発熱などの症状が出ます。

志布志市では、環境省の環境カウンセラーの窪健一さんがことし4月から5月にかけて、港近くの「しおかぜ公園」などで幼体を含めて4000匹以上のハイイロゴケグモを見つけていて、海外からの貨物などに付着して生息を広げていることが懸念されています。

こうした中、市内の香月小学校では10日、窪さんが児童たちに講演し、ハイイロゴケグモやその卵が入ったボトルを見せながら、▽素手で触ったり捕まえたりせず、▽靴で踏みつけたり殺虫剤を使うこと、▽かまれたらすぐに病院に行くことなど対処法を説明していました。

窪さんは「志布志市ではハイイロゴケグモがかなり拡散している。対処の心得を知ってもらいたい。きょう習ったことを子どもからお父さんお母さんにも、こんなクモがいたよ、気をつけようねと伝えてもらいたい」と話していました。

また、香月小学校では校庭などの見回りを行いましたが、これまでのところ見つかっていないということです。

村岡和志校長は「今のところ大丈夫かなと思うが、時間の問題なので危機意識を持って子どもたちの安全確保に努めていきたい。見つけたときの対処法や、かまれたときの対応は子どもたちも学べたと思う。保護者にも通知文やメールなどで周知していきたい」と話していました。