小学校の教員採用試験 初めて東京など県外でも実施へ 県教委

教員の志望者が減少する中、県教育委員会はことし7月に行う小学校の教員採用試験の1次試験を初めて東京と大阪でも実施することにし、募集を始めました。

県内では小学校低学年と中学年に続いて、来年度から高学年でも「35人学級」が導入される予定ですが、採用試験の倍率が低迷し、特に小学校の教員の確保は喫緊の課題となっています。

こうした中、県教育委員会は、ことし7月9日に行う小学校の教員採用試験の1次試験を、県内5つの会場のほか、東京と大阪でも行うことにしました。

県外での実施は初めてです。

また、鹿児島大学など県教育委員会が指定する大学から推薦された学生や、県外の学校で勤める現役教員は1次試験を免除する措置を取るということです。

教員採用試験をめぐっては、県内では年齢制限の上限の引き上げなど、ここ数年、受験資格を見直していますが、全国的な教員不足の中、教員獲得競争が激化していて、試験日程を前倒ししたり大学3年生が受験できるようにするなど、各地で教員確保に向けた対策が進められています。

県教育委員会は「受験者数の減少に危機感を抱いている。鹿児島県で子どもたちの笑顔のためにがんばろうという思いを持つ学生や社会人の人たちに関心を持ってもらいたい」と話しています。

鹿児島県の教員採用試験の願書の受け付けは、中学校や高校なども含め今月29日までです。