「H3」初号機打ち上げ 7日に変更 気象条件理由に
先月打ち上げが中止された日本の新たな主力ロケット「H3」の初号機について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は6日に改めて打ち上げを行う予定でしたが、気象条件が整わないことが予想されるとして、打ち上げ日を翌日7日に変更することを決めました。
「H3」の初号機は先月17日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる予定でしたが、発射直前にロケットの1段目にある装置が異常を検知したため打ち上げが中止されました。
JAXAは3日にオンラインで会見を開き、原因の究明が進み対策のめどが立ったとして、6日に改めて打ち上げを行うと発表しました。
しかし、JAXAは4日、当日の天候を判断した結果、気象条件が整わないことが予想されるとして、打ち上げを翌日7日に変更することを決めました。
JAXAによりますと、6日の打ち上げ時間帯の発射場周辺の上空は「氷結層」と呼ばれる氷の粒を含んだ雲の発生が予想され、ロケットの通過時に雷が発生して機体や衛星に影響が出るおそれがあるということです。
「H3」は、日本の大型ロケットとしてはおよそ30年ぶりの新規開発で、初号機の打ち上げは当初、2020年度の予定でしたが、新型のメインエンジンの開発が難航するなど延期が続いています。