馬毛島の工事関係者急増 西之表市の市長が防衛省に対策を要望
馬毛島で自衛隊基地の本体工事が始まったことを受けて、対岸の種子島では、工事関係者が急増し、住民生活への影響を懸念する声が広がっています。
こうした状況を受けて、地元・西之表市の八板市長は28日、防衛省に対し早急な対策を講じるよう要請しました。
馬毛島では、アメリカ軍の訓練などに使う自衛隊基地の本体工事が1月12日から始まりました。
これに伴って、対岸の種子島では工事関係者が急増し、地元・西之表市によりますと、賃貸住宅が不足し家賃が上昇するなど、住民生活にも影響が出ているということです。
また、ホテルやレンタカーの不足による観光への影響も懸念されています。
こうした状況を受けて、地元・西之表市の八板市長は28日、九州防衛局種子島連絡所を訪れ、早急な対策を講じるよう求める浜田防衛大臣宛ての要請書を提出しました。
要請書では、国が工事関係者向けの住宅を確保する上での指針を示すことや、観光協会や商工会など地元の経済団体と対応を協議することなどを求めています。
要請書を受け取った九州防衛局種子島連絡所の関兼文所長は「県や西之表市と引き続き相談しながら、密に連携していきたい」と述べました。
これに対し、八板市長は「施設整備により、市民の生活にマイナスの影響があっては困る。1日も早く対応しなければならない」と述べました。
一方、鹿児島県の塩田知事も28日、防衛省に対応を求める要請書を送りました。
塩田知事は、報道陣の取材に対し「スケジュールや工事に関わる人数がわからないまま着工し、人数が急に増えて、想定していた問題が顕在化したというのが現実だ。防衛省には、早期に丁寧な対応や情報提供をお願いしたい」と話していました。