“衛星から送られるデータでチャンスを” 鹿児島市でセミナー

人工衛星から送られるデータを活用する「宇宙ビジネス」でチャンスを広げてもらおうというセミナーが、鹿児島市で開かれ、「衛星データは農業や漁業と親和性が高い」などビジネスのヒントを紹介していました。

このセミナーは内閣府などが各地で開いていて、鹿児島市の「markMEIZAN」には、県内の製造業や商社などの担当者およそ40人が集まりました。

セミナーでは、画像などの衛星データを活用して、農地管理のために現場を調査する市の職員の仕事を効率化した自治体の例などが紹介されました。

また、鹿児島市のIT企業のCEOは、漁業者の操業日誌の記録と、衛星データから得られた海面温度を結び付けて漁場を予測するシステムを開発した経験を話しました。

そのうえで「衛星データと農業や漁業などの1次産業は親和性が高い。宇宙ビジネスの勉強会で交流を深めながら、新たなサービスを生み出したい」と話し、次のビジネスチャンスを探っていました。

衛星データなどを活用した「宇宙ビジネス」は、国も、国内市場の拡大に取り組んでいて、2040年には、市場規模が世界で100兆円にまで成長するという試算もあります。

参加者の1人は「鹿児島はロケットの発射場があり、環境が整っているので、宇宙のデータがどのように使えるのか考えていきたい」と話していました。