馬毛島の基地反対派 市長リコール請求署名は必要数に達せず

西之表市の馬毛島に自衛隊基地を建設する計画をめぐって、反対する住民グループは、八板市長のリコール=解職請求に向けた署名活動を行っていましたが、1日までに集まった署名は688人分で、必要な4100人あまりに達しなかったことがわかりました。

西之表市の八板市長は、馬毛島にアメリカ軍の空母艦載機訓練の移転先となる自衛隊基地を建設する計画について、同意できないと訴えておととしの市長選挙に当選しました。

しかし去年、島に残る小中学校跡地などの国への売却を決め、基地の再編にともなう国の交付金の受け取りを表明したことから、反対派の住民グループは、公約違反だとしてリコール=解職請求に向けた署名活動を先月1日から始めていました。

リコールへの賛否を問う住民投票を請求するには、1か月以内に有権者の3分の1にあたる4109人分の署名を集めることが必要ですが、住民グループによりますと、1日までに集まった署名は688人分で、必要な数には届きませんでした。

「市長に辞任を求める西之表市民の会」の三宅公人代表は、「市長への批判は高まっていると感じたが、私たちの力不足で署名を集めきることができなかった。今後、別の団体などが第2、第3のリコールを行ってほしい」としています。

一方、八板市長はリコールに向けた動きについて「市民それぞれの考えがあってのことだと思う。市民の安心・安全の追求に全力を尽くし、市民の期待に応えられるよう職責を果たしていく」とコメントしています。