桜島は「引き続き活発な噴火活動継続」火山噴火予知連

鹿児島県の桜島について、専門家などで作る火山噴火予知連絡会は、「引き続き活発な噴火活動が継続すると考えられる」という検討結果をまとめました。

火山噴火予知連絡会の定例の会合が、6日、気象庁で開かれ、全国の火山活動について検討しました。

このうち、ことし7月、一時、噴火警戒レベルが最も高い「5」に引き上げられた桜島は、それ以降、噴火活動が活発になっているとしています。

その上で、姶良カルデラの地下深くではマグマが蓄積し、火山ガスの放出量もおおむね多い状態だとして、「南岳山頂火口を中心に引き続き活発な噴火活動が継続すると考えられる」とする見解をまとめました。

また、鹿児島県の諏訪之瀬島では、ことし9月下旬から10月中旬にかけて御岳火口の噴火活動が一時的に活発化しました。

5月ごろから周辺の火山性地震が増え、6月ごろからはやや深い場所のマグマの増加を示すとみられる地殻変動が観測されていて、過去も同様の活動のあとさらに噴火活動が活発化したということです。

このため、「諏訪之瀬島では今後も噴火が発生し、火口からおおむね2キロの範囲に大きな噴石が達する可能性がある」とする見解をまとめました。

火山噴火予知連絡会の会長で九州大学の清水洋名誉教授は「噴火活動が比較的静穏な中でも注意すべき点はあり、決して安心していいという状況ではない」と話しています。