馬毛島の自衛隊基地建設 防衛省が「環境影響評価書」を提出
アメリカ軍の訓練などに使う、馬毛島への自衛隊基地の建設計画をめぐり、防衛省は、周辺環境への影響をまとめた「環境影響評価書」を作成し、環境大臣などに送りました。
防衛省は、今年度中に環境影響評価の手続きを終え、基地の本体工事に着手したい考えです。
これは、防衛省が22日に行った西之表市との協議で明らかにしました。
防衛省は今後、環境大臣などの意見を踏まえて、最終的な環境影響評価書をまとめ、地元住民などに知らせる「公告・縦覧」を行えば、環境影響評価の手続きは終了することになります。
防衛省は、基地の運用をできるだけ早く始めたいとして、今年度中に本体工事に着手する意向を示していて、手続きが終わり次第、すみやかに工事に着手する考えです。
環境影響評価をめぐって、塩田知事は、騒音被害への懸念を踏まえ、アメリカ軍に対し夜間訓練を避けるよう要請することや、想定されたルートをはずれて種子島上空を飛行した場合の予測評価の追加などを求めてきました。
これについて、防衛省は、夜間訓練は必要だとしたうえで、アメリカ側に対し、飛行ルートを守るよう申し入れるほか、種子島寄りを飛行した場合の騒音レベルについても、評価書に追記したことなどを説明し理解を求めました。
西之表市の八板市長は協議後、記者団に対し「アメリカ軍への申し入れについては、市としても強く求めたほか、種子島上空を飛ばない具体的な対策についても協議していくことになった。それなりに、防衛省としても対応していただけるのではないか」と述べました。