通園バス緊急点検 1割弱の施設人数確認しない時も 鹿児島県
静岡県の認定こども園で、3歳の女の子が通園バスの車内に取り残され死亡した事件を受けて、鹿児島県が県内の保育施設などに緊急点検を行った結果、全体の1割弱の施設がバスの乗り降りの際、子どもの人数確認などを行わない時もあることがわかりました。
先月、静岡県の認定こども園で、3歳の女の子がおよそ5時間にわたって通園バスの車内に取り残され、熱中症で死亡した事件を受けて、国は全国一斉の調査に乗りだし、鹿児島県では、認定こども園や幼稚園、それに保育所などあわせて946の施設に対し緊急点検を行いました。
その結果、送迎バスを運行する227の施設のうち、登園時のバスの乗り降りの際、子どもの人数や名前などの確認を「常に行っている」と回答したのは、認定こども園が90.9%、幼稚園が93.3%、保育所が91.7%で、残る1割弱の施設では、確認を行わない時もあることがわかりました。
また、園内で子どもの見落とし防止に向けた研修を行っているのは、認定こども園が46.8%、幼稚園が55.6%、保育所が45.8%でいずれも全体の半数ほどでした。
このほか、車内にセンサーを付けるなど、置き去りを防ぐシステムを導入しているのは、認定こども園が3.2%幼稚園が4.4%で、保育所では導入しているところはありませんでした。
鹿児島県は、年内に送迎バスを運行する施設を対象に担当者が実際に訪れて対策の状況を確認する実地調査を行い、安全管理の徹底に向けた指導を行うとしています。