拉致被害者の兄 市川健一さんが霧島市の中学校で講演

拉致被害者の市川修一さんの兄の健一さんがおよそ半年ぶりに講演し、中学生に拉致問題へ関心を持ち続けてほしいと訴えました。

市川健一さんは11日、妻の龍子さんとともに霧島市の日当山中学校を訪れました。

新型コロナウイルスなどの影響で活動の自粛が続いたため、講演はおよそ半年ぶりで、市川さんは集まったおよ360人の生徒に、弟の修一さんが43年前に北朝鮮に拉致されてから続くつらい思いを語りかけました。

そして、北朝鮮が拉致を認めてからことしで20年になることに触れ、「修一さんは死亡されていますと通知され、頭の中が真っ白になったのを覚えています。当時、国が本気で動いてくれていたのなら被害者も家族もここまで苦しまなかった」と振り返りました。

そして、「被害者全員が祖国の土を踏むまで拉致問題に関心を持ち続けてください。私たちがいちばん恐れているのは風化することです」と訴えました。

また、龍子さんは91歳で亡くなった修一さんの母のトミさんの写真を掲げ、「多くの被害者の母親がわが子との再会を果たせずに亡くなっています。皆さん、お力を貸してください」と呼びかけました。

講演を聞いた2年生の男子生徒は「話を聞いてとても悲しい気持ちになりました。日本政府は本当に拉致被害者や家族の身になって行動しているのか疑問に思いました」と話していました。