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60年以上交流 下関と北九州の小学校 児童が最後の交流

北九州市の小学校と60年以上にわたって交流を続けてきた下関市の小学校の今年度末の閉校が決まり、下関市の海水浴場では5日、両校の児童が地引き網の体験など最後の交流を楽しみました。

交流会は、昭和34年に、北九州市の山あいにある合馬小学校の児童たちが、下関市の吉母小学校の近くに海水浴に訪れた際、雨宿りの場所を提供したのをきっかけに始まり、ことしで65年目となりますが、児童数の減少で今年度をもって吉母小学校の閉校が決まっています。
最後となった交流会には、合馬小学校の児童57人が参加し、はじめに吉母小学校の全校児童2人が、「地引き網や海水浴などをしてみんなで楽しみましょう」と呼びかけました。
このあと、全員が水着に着替えて、学校近くの海水浴場で地引き網を体験し、地元の漁業者が仕掛けた長さ300メートルほどの網の両端を引っ張りました。
そして、30分以上かけて引き上げると網の中には、タイやイカ、ハモなどさまざまな種類の魚が入っていて、子どもたちは勢いよく跳ね回る魚に歓声を上げていました。
合馬小学校の5年生の男子児童は、「網が重かったけどみんなと協力して楽しかった」とか、「吉母の人たちと仲良くなれて良かった」と話していました。
また吉母小学校の4年生の女子児童は、「ことしで最後はさみしいけど、新しい友だちもできたのでうれしいです」と話していました。
吉母小学校の亥川竜太郎校長は、「65年間も続けられたのは地区の人の協力のおかげです。学校同士のつながりはこれで終わりますが、地区としてのつながりは来年以降も続けてほしい」と話しています。

07/05 17:03
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