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梅産地カミキリ被害対応試算 初動に5日かかり課題浮き彫りに

梅や桃の木などを食い荒らし、県内でも生息範囲を拡大している特定外来生物のクビアカツヤカミキリの被害が、梅の一大産地、みなべ町で発生した場合を想定し、県が初動対応にかかる時間などの試算を行いました。
現在の態勢では、被害範囲の確認だけでおよそ5日かかることがわかり、県は、迅速に対応するため関係機関の協力を得ることを検討するとしています。

特定外来生物のクビアカツヤカミキリによる県内の被害は、5年前にかつらぎ町の桃の木で初めて確認され、その後、県の北部から中部に広がっていて梅の一大産地のみなべ町にも及ぶおそれがあります。
県の日高振興局は、みなべ町で、被害が発生した場合の初動対応の時間などについて、去年11月の日高川町の被害調査の事例をもとに試算を行いました。
それによりますと、日高川町では、半径2キロの範囲にある梅や桃、それに桜のあわせて1300本余りの木を県の職員など30人が1日で調査を行いましたが、みなべ町では、梅の木が密集していることから同じ態勢では半径1キロの範囲を確認するだけでもおよそ5日かかることがわかりました。
被害が発生した場合は、その範囲を速やかに確認したうえで拡大を防ぐ措置をとる必要がありますが、現状では、梅の産地を守る態勢に課題があることが浮き彫りになりました。
振興局は、今回の試算を踏まえて、迅速に対応するために関係機関の協力を求めることを検討するとしています。

07/02 14:25
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