NHK 各地のニュース
栃木県のニュース
NHK宇都宮放送局

路線価 LRT開業のJR宇都宮駅東口周辺5年連続で最も高く

相続税などの基準となる土地の価格、「路線価」が1日、公表され、栃木県内では、去年、LRT=次世代型路面電車が開業したJR宇都宮駅の東口周辺が5年連続で最も高くなりました。
専門家は、この地点の上昇基調は、しばらく続くと見ています。

路線価は、1月1日の時点で国税庁が算定した、主な道路に面した土地の1平方メートル当たりの評価額で、相続税や贈与税を計算する基準となります。
関東信越国税局によりますと、1日に公表されたことしの路線価のうち、県内で最も高かったのは、宇都宮市宮みらいの「宇都宮駅東口駅前ロータリー」で、去年より3.1%上昇して33万円でした。
この地点は、LRTの開業に向けて周辺の整備が進んでいた令和2年に県内最高となったあと、去年夏のLRT開業を経て、5年連続で上昇したうえで、最も高くなりました。
また、県内に8か所ある税務署の管内別でみますと、次に高かったのは栃木税務署管内にある小山市駅東通り1丁目の「市道25号線」で、価格は去年と同じ12万5000円でした。
小山市では、以前はJR小山駅の西口周辺が最も高くなっていましたが、去年、東口に入れ替わりました。
一方、県内全体では、およそ4800地点で調査が行われ、平均では去年と比べて0.2%の下落となりました。
県内の平均の路線価が下落するのは15年連続で、下落幅は去年の0.1%より大きくなりました。
県不動産鑑定士協会の鈴木健司会長は「LRTの開業によって、JR宇都宮駅の東側ではマンションの販売が好調で、住宅地もこれまで以上に高い価格で取り引きされていて、この上昇基調はしばらく続くと思う」と話していました。
そのうえで「過疎化が進んでいる郡部などでは土地の需要が少なく、価格も下がっているため、都市部と過疎部の二極化が今後もさらに進んでいくだろう」と分析していました。

07/01 15:39
ニュース・トップへ

NHK宇都宮放送局
テキスト版トップ / 全国のニュース

(c)NHK