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「飛越地震」の古文書から震災や防災について考える講演会

江戸時代末期に県内で起きた地震の被害を記録した古文書から、富山県の地震や防災への理解を深めてもらおうという講演会が富山市で行われました。

この講演会は、能登半島地震から7月1日で、半年となるのを前に県が開いたもので、1858年に富山県と岐阜県の県境で起きたマグニチュード7程度の地震、「飛越地震」の被害が記録された古文書「地水見聞録」などをもとに、県内の地震や防災の歴史が紹介されました。
はじめに、この古文書を研究する伏木高校の高野靖彦校長が建物が崩れ、地面から水が吹き上がる中、声をかけあいながら避難する人たちの様子が描かれた絵を紹介した上で、災害時には地域住民のつながりが大切だと強調しました。
また、滑川市立博物館の近藤浩二館長は、当時の地震では液状化とみられる被害が県内では少なくとも140か所で発生したことが記録されていると指摘しました。
中には、今回の能登半島地震で液状化の被害に見舞われた高岡市の伏木地区や氷見市の栄町なども含まれていて、近藤館長は「先人たちが残した記録を読み取って今後の防災に役立ててほしい」と呼びかけました。

06/30 19:08
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