「刃物男」を想定 大型商業施設で対応訓練

多くの家族連れなどが訪れる広島市の大型商業施設で、刃物を持った男が暴れていることを想定した訓練が行われ、従業員らが利用客の安全を確保する手順を確認しました。

訓練は広島市西区の大型商業施設で行われ、従業員や警察官など20人余りが参加しました。
不審者役の警察官が店内に現れ、「店長を出せ」などと叫びながら暴れて、刃物で買い物客を切りつけたのに対し駆けつけた施設の支配人がすぐに警察に通報し、犯人の年齢や服装などの特徴を冷静に伝えていました。
従業員は、買い物カートやさすまたを使って間合いを取りながら暴れる犯人と対じし、到着した警察官が犯人を取り押さえました。
訓練が終わったあと警察からは支配人への情報共有と通報の迅速さやさすまたなどを活用して犯人に対応した点を評価された一方、大きな声で利用客の避難誘導をすることが課題だと指摘されました。
訓練を行った商業施設「レクト」の糸秀武支配人は、「大声を出しながら強い力で暴れる不審者への対応が想像以上に難しく、訓練しなければ実際の場面で正しく動けないことがわかった」と話していました。