広島市安佐南区 10年前の土砂災害で被災 公園が防災拠点に

10年前の土砂災害で大きな被害を受けた広島市安佐南区にある公園が、新たに防災拠点として整備され、7日、完成を記念する式典が開かれました。

広島市安佐南区緑井地区にある「八敷公園」の周辺では、10年前の2014年8月に起きた土砂災害で、住民10人が犠牲となりました。
土砂災害で被害を受けた場所に防災の拠点にもなる公園を作ろうと、市と町内会が協力して5年前から公園の拡張整備が始まり、6月に完成しました。
7日開かれた記念の式典には、広島市の松井市長や町内会の関係者などおよそ120人が出席しました。
式典では黙とうが捧げられたあと、松井市長が「地域の教訓を生かしていくことはこれからの地域づくりにとても大切だ。これまで以上に絆を深め、防災に強く住みよいまちづくりをお願いしたい」とあいさつしました。
公園には炊き出しができるように「かまど」にもなるベンチや太陽光で発電した電力で夜間に点灯する電灯が設置されていて、一時避難所や生活物資の中継地点としての機能も備えるということです。
地域の町内会の会長を務める松井裕さんは、「普段は大人から子どもまで集まって楽しく集える場所に、災害時は一時避難場所として集まった皆さんにいろいろな情報を提供できる場所にしたいです」と話していました。