安芸高田市 名誉毀損訴訟2審も市に賠償判決

安芸高田市の市議会議員が、4年前、当時市長だった石丸伸二氏から、「どう喝された」などとするうその発言や投稿をされて名誉を傷つけられたなどとして損害賠償を求めた裁判で、広島高等裁判所は1審に続いて市に33万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

安芸高田市の市長だった石丸伸二氏は、4年前に市議会内で山根温子議員から「議会を敵に回すと政策が通らなくなる」などとどう喝されたと述べたほか、同様の内容をSNSに複数回投稿し、山根市議はうその内容で名誉が傷つけられたなどとして、市と市長に対し賠償を求める訴えを起こしていました。
1審の広島地方裁判所は去年12月、「石丸氏の発言や投稿は真実とは認められず、山根市議の社会的評価を低下させ名誉を傷つけた」などとして市に賠償を命じる判決を言い渡し、双方が控訴していました。
3日の判決で、広島高等裁判所の倉地真寿美裁判長は、「石丸氏の議会での発言と投稿は山根市議の社会的評価を低下させるもので、市長としての裁量を逸脱していて違法性が認められる」として双方の控訴を退け、1審に続いて市に対し33万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

判決のあと会見を開いた安芸高田市議会の山根温子市議は、「石丸前市長のうその発言によって誹謗中傷は激しくなりいまだに続いています。『どう喝発言』はうそで、それが名誉毀損行為であることが認められたことに安どしています」と話していました。

1審に続いて賠償の支払いを命じる判決が言い渡されたことについて、安芸高田市は「判決文の内容を精査し、今後の対応を検討してまいります」とコメントしています。