日鉄跡地整備の要望 方針を呉市が議会に説明

防衛省が呉市にある日本製鉄の製鉄所の跡地に整備したいとしている「複合防衛拠点」について呉市は拠点の整備に地元の企業を優先して採用することなどを防衛省に求める方針であることを議会で説明しました。

去年9月に全設備を停止した日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区について、防衛省は跡地を一括購入した上で新たに「多機能な複合防衛拠点」を整備したいとして日本製鉄と交渉を続けています。
これについて呉市は防衛省に申し入れる要望の骨子をまとめ、28日市議会議員全員が出席する議会協議会で説明しました。
骨子には▼防衛拠点の整備をする際には地元の企業を優先的に採用することや▼防衛省が整備の検討対象にしている火薬庫は主要設備とはせず安全管理を徹底すること、それに▼スポーツ施設のような市民が利用できる機能を整備することなどが盛り込まれています。
議員からは▼跡地の護岸や既存のインフラをいかしてほしいという意見や▼防衛省に申し入れをするということは整備計画を受け入れることを前提にした行為で、受け入れられないなどという意見が出ました。
議会協議会のあと新原市長は「要望骨子について大部分の議員の方に了承をいただき、1つ大事なステップを踏むことができた」と話しました。
呉市は来月上旬に市議会と連名で防衛省に要望を提出したいとしています。