畳職人がいぐさ植え付け体験

福山市の特産品である「備後表」と呼ばれる畳の生産過程を学んでもらおうと、27日、材料となるいぐさの植え付けの講習が行われました。

講習は、畳の手縫い技術の保存に取り組む団体が開催し、全国の畳職人や福山大学の学生などおよそ20人が参加しました。
参加者たちは説明を受けたあと、20センチほどのいぐさの苗を持って水田に並び、土の中に手で押し込むようにして苗を植え付けていきました。
「備後表」は福山市の伝統産業として知られ、市内の国宝・明王院の本堂で使われるなどしています。
しかし、生産量は年々減っていて、材料となるいぐさの農家も市内では2軒となっています。
参加した東京の畳業者は「はじめて田植えをしてみて大変さがよくわかりました。貴重な経験だと思います」と話していました。
講習を主催した文化財畳技術保存会の磯垣昇理事長は「研修を通じて、いぐさの大切さを知ってもらい今後の仕事につなげてもらいたい」と話していました。
植えられたいぐさは、2024年7月に刈り取るということです。