マダニ媒介の感染症で死者 屋外の活動は長袖・長ズボン着用を

福山市の70代の女性が、マダニが媒介する感染症で死亡しました。
マダニは畑や草むらなどに広く生息していることから、保健所は屋外で活動する際には長袖、長ズボンを着用するなど、注意するよう呼びかけています。

福山市によりますと、死亡したのは市内に住む70代の女性で、発熱や発疹などの症状のほか、刺された痕があったため、保健所が調べたところ、マダニが媒介する「日本紅斑熱」に感染していたことがわかったということです。
「日本紅斑熱」は、マダニにかまれたあと、2日から8日ほどの潜伏期間を経て急激に38度から40度ほどの高熱が出て、全身に米粒からあずきくらいの大きさの発疹が出る特徴があります。
人から人への感染はないものの、悪化すると臓器障害や意識障害を引き起こすおそれがあるため、早期の治療が大切だということです。
福山市内で「日本紅斑熱」への感染が確認されたのは、ことしに入って3件目です。
マダニは畑や草むらなどに広く生息し、春から秋にかけて活動が盛んになるため、保健所は農作業やレジャーなど屋外で活動する際には、▽長袖、長ズボンを着用して肌の露出を減らすことや▽直接地面に座ったり、衣服を置かないようにすること▽作業後は体や衣服をはたくなど、注意するよう呼びかけています。