核兵器禁止条約初の締約国会議 政府はオブザーバー出席せず

来週21日からオーストリアで開かれる核兵器禁止条約の初めての締約国会議について、政府は、核兵器を保有する国が参加しておらず、現実的な取り組みを進めるのは難しいとして、オブザーバー出席はしない方針を明らかにしました。

核兵器の開発や保有、使用などを禁止する核兵器禁止条約の初めての締約国会議は、来週21日からオーストリアで開かれる予定で、日本は条約に批准していませんが、唯一の戦争被爆国としてオブザーバー出席を求める声が被爆者などから出ています。
小野・外務報道官は15日の記者会見で、「現実を変えるには核兵器国の協力が必要だが、核兵器禁止条約には1か国も参加していない。わが国は現実的な取り組みを進めていく」と述べました。
その上で、「こうした考えから締約国会議に日本政府としてオブザーバー参加はせず、効果的な核軍縮措置を積み重ね、核兵器のない世界に1歩ずつ近づいていきたい」と述べました。
そして、まずは核兵器国も加わり、ことし8月に予定されるNPT=核拡散防止条約の再検討会議で意義ある成果が得られるよう全力を尽くす考えを示しました。

【被爆者の反応】
これまでオブザーバー出席を求めてきた被爆者からは、政府の対応を疑問視する声が上がっています。
広島県被団協の箕牧智之 理事長は、「核兵器がいかに非人道的か分かっていれば、このような決断にはならなかったはずだ。国内のありとあらゆる団体がオブザーバーでもいいから参加して欲しいと訴えかけてきたなかで残念だ」と話していました。
もうひとつの県被団協の佐久間邦彦理事長は、「日本政府が本当に核兵器を廃絶したいと思っているのか疑問だ。アメリカの立場を言い訳にするのではなく、被爆国としての立場をはっきりと示して欲しい」と話していました。