本巣市 中学校グラウンドとして無断使用の土地返却へ

岐阜県本巣市は市立中学校のグラウンドとして無断で使用していた約1200平方メートルの土地について、所有者から明け渡しなどを求められた裁判に敗訴したことを受け、所有者に返すことになりました。

本巣市立真正中学校の南東にある約1200平方メートルの土地をめぐっては、合併前の旧真正町が1980年に、市内の男性が所有していることを確認する覚書をこの男性と交わしていました。
ところが、2018年に市が無断で中学校のグラウンドをこの土地まで拡張したうえ、防球ネットを立てたことから、男性が2019年、土地の明け渡しなどを求める裁判を起こし、名古屋高等裁判所はことし4月、土地の所有者が男性であることを認めたうえ、市に土地を明け渡すよう命じていました。
27日の市議会で防球ネットの撤去費用など450万円あまりを盛り込んだ補正予算案が可決されたことを受け、市は男性にこの土地を返すことを決めました。
ただ、市はこの土地を引き続き中学校のグラウンドとして使い続けたい意向を示していて、今後、土地の譲り受けや借用などができないか、男性と交渉を行う方針です。