“工事中断し地質調査を行う”方針 JR東海 丹羽社長 

岐阜県内にあるリニア中央新幹線のトンネル工事の現場周辺で井戸などの水位が低下している問題について、JR東海の丹羽俊介社長はトンネル掘削のルートがこれから水田が広がる盆地の地下を通るため、その手前でいったん工事を中断して地質調査を行う方針を示しました。

瑞浪市にあるリニア中央新幹線のトンネル工事の現場では2つの区間で地下水が湧き出し、周辺にある井戸やため池、共同水源の水位の低下が確認されました。
この問題についてJR東海の丹羽俊介社長は16日の記者会見で「地域の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしている。地域の皆さまや関係自治体ときめ細かくコミュニケーションをとり真摯に対応していく」と述べました。
そのうえで、今後の工事の進め方について、丹羽社長はトンネル掘削のルートがこれから水田が広がる盆地の地下を通るため、その手前でいったん工事を中断して地質調査を行う方針を示しました。
そのうえで、専門家の意見を聞きながら工事を進めるにあたっての追加対策が必要かを検討する考えを示しました。
一方、トンネル掘削の現場では今も毎秒20リットル程度の地下水が湧き出していることから、JR東海では地盤に薬液を注入するなど水を止めるための対策についても実施を急ぐことにしています。