飛騨の酒蔵でオーストラリアから来日の男性が日本酒づくり学ぶ

日本酒の知識を深めようとオーストラリアから来日した男性が飛騨市の酒蔵で製造工程を学ぶ実習を受けています。

実習を受けているのはオーストラリア・シドニーの酒の販売店でバイヤーとして働いているトーマス・ウィルソン・ハートさん(28)です。
ハートさんは仕事を通じて日本酒の味わいや豊富な銘柄に魅力を感じたということで、日本酒の知識を深めるため、イギリスに本部がある「酒ソムリエ協会」のカリキュラムに参加し、15日から実習を受けています。
3日目の17日は日本酒の原料となるこうじ米の仕込みを体験し、大量に蒸した米の温度を一定に保つため、平らにならしてからこうじ菌をふりました。
こうじ米の完成までには3日かかるということで、ハートさんはこれまでに仕込んだ米の、甘みやうまみの変化を確かめていました。
ハートさんは「この経験を生かしてオーストラリアで日本酒の魅力を広めたい」と話していました。
実習先の「渡辺酒造店」の渡邉久憲社長は、「店でもオーストラリアに商品を輸出しており、現場の酒造りを母国で伝えてもらえたら日本酒の業界にとってすばらしいことだと思います」と話していました。
ハートさんは4月20日まで、すべての製造工程を体験するということです。