56年前に大垣で発見 大型の貝を紹介する映像公開へ 

福井県勝山市にある県立恐竜博物館が、56年前に岐阜県で化石が発見された大型の貝「シカマイア」について紹介する映像を制作し、公開することになりました。

「シカマイア」は、1968年に、化石の採掘地として知られる岐阜県大垣市の金生山で、2億6000万年あまり前の地層から世界で初めて化石が見つかった大型の二枚貝です。
発見者の鹿間時夫博士にちなんで名付けられました。
発見当初は、生物としての分類がわからず、「謎の化石」と呼ばれ、今でも生態はよくわかっていません。
今回、県立恐竜博物館が、「シカマイア」についての調査研究の歴史をひもとく映像を制作し、9日、試写会が行われました。
この中では、海外で同じ時代の地層から似た化石が見つかったことで、全長1メートルを超える大型の二枚貝だと判明したいきさつを説明したり、名前を付ける時の様子をわかりやすく演劇風に再現したりしています。
映像の監修を行った恐竜博物館の安里開士研究員は「シカマイアはあまり知られていない化石ですが、研究の過程にすごく魅力的な物語があるので、興味を持ってもらいたいです」と話していました。
「シカマイア」の映像は11日から博物館2階のビデオライブラリーで公開されるほか、実物の化石や、復元模型もあわせて展示されます。