篠田桃紅の作品展示 岐阜現代美術館「桃紅館」オープン 

墨を使った独特の抽象画で国際的に知られる美術家、篠田桃紅の作品を展示する岐阜現代美術館の「桃紅館」が岐阜県関市にオープンしました。

関市にある岐阜現代美術館は、岐阜市出身の父を持つ女性美術家で3年前に107歳で亡くなった篠田桃紅の作品を集めていて、美術館のこれまでの建物のすぐ近くに収蔵品の展示などを行う「桃紅館」を新たに建て、3月28日にオープンしました。
2階建てで、1階には、館が収蔵する中で最も古い1948年制作の前衛的な書の作品や金ぱくの下地に銀で「月」の字を描いた桃紅の最後の作品など32点が展示されていて、創作活動の歩みをたどることができます。
また、2階には、桃紅が1970年から使用し、最も長い時間を過ごしたという東京にあったアトリエが、家財や床などを移設して忠実に再現されていて、実際に使われた200本以上の筆などもあり、当時の制作の様子をうかがい知ることができます。
岐阜現代美術館の宮崎香里館長は「1017点の世界一の収蔵数があり、アトリエという文化資産と作品を鑑賞できる場です。年に4回展示を変えるのでぜひ来てほしい」と話していました。