「亜炭採掘跡」をVRで疑似体験 御嵩町

岐阜県御嵩町はVR=バーチャル・リアリティーを活用して町の地下に広がる石炭の一種「亜炭」の採掘跡の見学を疑似体験できる取り組みを始めました。

亜炭は御嵩町で明治時代から昭和40年代にかけ貴重な燃料資源として採掘されたもので、町の地下には今も採掘跡の空洞が広がり、埋め戻しの作業が続けられています。
一般の人が入れないこの採掘跡を歴史遺産や産業遺産として新たに活用しようと御嵩町はVRを活用して内部の見学を疑似体験できる取り組みを始めました。
専用のゴーグルには高さ2メートル50センチあまりの坑道と、崩落を防ぐ柱などが動画で映し出され、着用した人が顔を動かしたり、手で指示を出したりすることで、採掘跡の中に訪れているように感じることができます。
ゴーグルは町の郷土資料館と観光施設で使用できるほか、VRの動画はスマートフォンなどでも見ることができるようにしたということで、動画では採掘跡の他にも石庭で知られる愚渓寺や鬼岩温泉などの町の名所も見られるということです。
御嵩町まちづくり課の堀江功輝さんは「こんなところで作業をしていたんだなと、VR動画でぜひ実際に中に入っているような体験をしてほしい」と話しています。