高山 飲食店に暴力団排除を呼びかける

国際的な観光地となっている高山市で観光客が支払ったお金が暴力団に流れることがないよう、警察が飲食店などに暴力団排除を呼びかける活動を行いました。

この活動はJR高山駅の東地区で飲食店経営者から「みかじめ料」の名目で現金1万円を受け取ったとして3月5日に暴力団の53歳の組長が県暴力団排除条例に違反した疑いで逮捕されたことを受け、警察が13日から14日に行いました。
13日の出発式では高山警察署の板谷和宏署長が「高山市は県内屈指の観光地です。観光客が支払ったお金が暴力団の資金になることは許されない。観光客にも地域住民にも安心して暮らせる街にしていきたい」と訓示しました。
このあと20人の警察官が条例で「暴力団排除特別強化地域」に指定されているJR高山駅の東地区に入り手分けして飲食店を訪問しました。
みかじめ料をめぐっては令和2年4月に改正された県暴力団排除条例でみかじめ料を渡した店側も罰則の対象になり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されますが、店側にはみかじめ料を渡したことをみずから申告した場合、刑を免除したり軽くしたりする「自首減免規定」が設けられています。
警察官たちはチラシを配ったうえでみかじめ料を払ったことがないか尋ねたり、困ったときは警察を頼ってほしいと伝えたりしていました。
チラシを受け取った店員は「これまでみかじめ料の話をきいたことがなかったので驚きが大きい。警察と相談した上できっちり断っていきたい」と話していました。