下呂市の観光施設で「土びな」展示

3月3日の桃の節句を前に素焼きの人形に色づけした「土びな」を展示する催しが岐阜県下呂市の観光施設で開かれています。

この「土雛まつり」は下呂市の観光施設「下呂温泉合掌村」で開かれていて、13の建物に市内の人などから譲り受けた約2000体の土びなが展示されています。
このうち合掌造りの家屋の一つには約700体が飾られていて、おびなやめびなのほか、赤穂浪士や歌舞伎役者の土びなが所狭しと並んでいます。
また、ニワトリや桃太郎などの土びなも置かれ、色鮮やかで丸みをおびたかわいらしい姿が訪れた人を楽しませています。
施設によりますと飛騨地方では明治から昭和にかけて、子どもの健康を願って岐阜県の東濃地方や愛知県の三河地方の行商人から土びなを購入し、ひな祭りの時期に自宅に飾る習慣があったということです。
福島県から訪れた男性は「種類も豊富だったので見入ってしまいました」と話していました。
下呂温泉合掌村の松嶋千恵美さんは、「人形によって表情や着物の柄も色も違うので、お気に入りの人形を見つけてもらえたら」と話していました。
「土雛まつり」は4月7日まで開かれています。