御嵩町に計画のリニア残土置き場 審議会が町長に答申

JR東海が御嵩町に計画しているリニア中央新幹線の残土置き場について、町の審議会は28日、町長に答申を提出しました。
答申では基準を超えた自然由来の重金属が含まれる残土は町有地への搬入を認めず、それ以外の残土の受け入れについてはやむをえないとする意見と反対の意見を併記していて町長の判断に委ねるとしています。

御嵩町ではリニア中央新幹線のトンネル工事の残土について、町有地とJR東海が所有する土地の2カ所の候補地への持ち込みが計画されています。
ただ、残土には基準を超えた鉛などの自然由来の重金属が含まれる「要対策土」があることや、候補地には環境省が選定する重要湿地が含まれることなどから、安全や環境への影響を懸念する声が上がっていました。
これについて議論してきた町の審議会は28日、渡辺幸伸町長に答申を提出しました。
答申では運び込まれる予定の約90万立方メートルの残土のうち、22万立方メートルの要対策土については、町有地の候補地への搬入を認めず、専門の施設などでの処理を求めることが適当だとしています。
また、それ以外の残土の受け入れについては一定程度、環境の保全が確保されることを前提にやむをえないとする意見と、原則として反対し町外を含めた代替地などで処理する意見を併記し、町長の判断に委ねるとしています。
渡辺町長は「答申の内容をしっかりと確認しそれを踏まえてJR東海と協議したい」と話しています。