岐南町長セクハラ疑惑 報告書セクハラ行為少なくとも99件

岐阜県岐南町の町長のセクハラの疑いを調査していた第三者委員会は、27日、少なくとも99件のセクハラ行為が認められ「即時の辞職以外の選択肢はないと考える」などとする調査報告書を提出しました。

岐南町では、去年5月、小島英雄町長(74)が複数の女性職員にセクハラ行為をしていた疑いが報じられました。
これに対し、町長はスキンシップであり、セクハラにあたるとの認識はなかったと説明し、弁護士3人を委員とする第三者委員会が調査を進めてきました。
その結果がまとまり、浅井直美委員長が、27日、傍島敬隆副町長に調査報告書を提出しました。
それによりますと、職員など113人への聞き取りやアンケート、録音やメモなどの調査の結果、町長については多数の女性職員に対して、頭や手のほか、お尻を触ったり、抱きついたりするなど少なくとも99件のセクハラ行為が認められ、当時の法律で強制わいせつ罪に該当する可能性がある行為も確認されたとしています。
ほかにも、多数の職員に対して「懲戒」や「クビ」などの言葉を伴ったどう喝が日常的になされ、差し押さえ情報の漏えいや私的な理由による会計年度任用職員の更新拒絶などの違法行為やパワハラ行為が認められたとしています。
一方、町長の弁明はすべて抽象的で客観的証拠に反するものもあり、信用性が認められなかったとしています。
また、町長からは第三者委員会の事務局員の交代を指示するなど調査妨害が行われたとし、「即時の辞職以外の選択肢はないと考える」としています。
さらに町の幹部職員についても、何度も寄せられていた被害相談に十分な対応ができていなかったとして自省するよう求めています。
報告書を受け取った傍島副町長は「内容をよく読み、再発防止策を検討したい」と述べました。
小島町長は第三者委員会の結果を受けみずからの進退を判断する考えを示していて、28日、会見することにしています。