日本固有種のサンショウウオ保護を考える  郡上市

国の特別天然記念物オオサンショウウオが生息する岐阜県郡上市で、日本固有種を守るための取り組みを考える催しが開かれました。

オオサンショウウオは、岐阜県より西の本州と四国、九州の一部に生息する大型の両生類で、国の特別天然記念物に指定されています。
ただ、最近では、中国原産の外来種との交雑種が全国各地で相次いで見つかり、岐阜県でも2023年8月、下呂市金山町の川で確認され、日本固有種の絶滅のおそれが懸念されています。
28日は、郡上市和良町で研究者や高校生、それに地元の人たちが参加して、固有種を守るためにはどうすればいいのか考える催しが開かれました。
この中で、県立大垣北高校の自然科学部に所属する生徒たちは、オオサンショウウオが生息する河川の環境調査や下呂市で交雑種を見つけた際の状況を報告しました。
続いて、参加者たちによるトークセッションが行われ、交雑種がどこまで広がっているのか遺伝子の解析も含めた調査を継続すべきだとか、固有種とすみ分けできる環境の整備を進めるべきだとの意見が出されていました。
主催した岐阜大学地域科学部の向井貴彦教授は「交雑種は少しの数でも大きな問題につながる現状を知ってほしい。昔からの自然を残していく意識を多くの人に持ってもらいたいです」と話していました。