岐阜市で性の多様性知る講演会「カミングアウトしやすい社会」

性的マイノリティーの当事者が15日、岐阜市で講演し、「当事者が安心してカミングアウトできる社会を作っていきたい」と訴えました。

この講演会は、生きづらさを抱える人たちの就労支援事業などを行っている一般社団法人が開き、行政の職員などおよそ80人が参加しました。
性的マイノリティーの人の理解促進に取り組んでいるNPO法人の代表で、自身も当事者の松中権さんが講師をつとめ、周囲の理解が進まずに苦しんだ人生を振り返りながら、性的マイノリティーの当事者も誰かを好きな気持ちは変わらないが、その気持ちを打ち明けることが難しいという違いがあることを説明しました。
その上で、カミングアウトは、当事者に信頼されている証しだと説明し、カミングアウトしやすい社会を作っていきたいと訴えました。
さらに、岐阜県で去年導入された「パートナーシップ宣誓制度」について、当事者どうしが結婚できる制度ではないものの、「心の支えになると思う」と話していました。
松中さんは「当事者と呼ばれる方々は、決して特別な存在ではなく、身近に暮らしています。みなさんと同じように自分らしく生きていくことができる町づくりをできれば」と話していました。