【ニュースアップ】郡上市唯一の小児科クリニック閉院へ 

郡上市内で小児科を専門とする唯一のクリニックが12月末で閉院することになりました。来年5月には同じ場所で新たな小児科のクリニックが開業しますがそれまでは市内で小児科を専門に診察するのは3か所の病院だけとなるほか市の南部で土日などにすぐにかかれる医療機関が一時的になくなるため地域の保護者から不安の声が上がっています。

郡上市八幡町にある「いちはし赤ちゃんこどもクリニック」は市内で唯一の小児科を専門とするクリニックとして土日や平日の午後も診察などにあたってきましたが院長が75歳と高齢になり12月30日で閉院することになりました。
来年5月には市内から別の医師が来て同じ場所で新たな小児科のクリニックを開業しますがそれまでの間、市内で小児科を専門に診察するのは3か所の病院だけとなります。
このうち同じく市の南部にある郡上市民病院の小児科は土日や平日の午後はほとんど外来を受け付けていないため地域の保護者からは不安の声が上がっています。
6歳の娘を連れた母親は「フルタイムで働いているので土日はありがたかったです。熱を出したら平日の仕事の合間に市民病院に行くほかなく、どうしようかなと思います」と話していました。
閉院を決めたクリニックの市橋寛院長は「すでに郡上市民病院がいっぱいでこちらに来る患者さんもいたので今後、子どもたちが病院にちゃんとかかれるか心配です」と話しています。
岐阜県によりますと県全体では都市部に医療機関が集中する傾向にあり、小児科では郡上市を含む中濃圏域と飛騨圏域で相対的に医師が少ないということです。
県は地域医療に貢献する意思のある小児科の専攻医を対象に研修資金の貸し付けを行うなどの対策を講じているということです。