ダムの建設現場で重機の自動化進める実証実験 八百津町

建設現場の人手不足を解消しようと、岐阜県八百津町にあるダムの建設現場で重機の自動化を進めるための実証実験が行われています。

実験を行っているのは国土交通省と大手ゼネコンの大林組で、12日は八百津町にある「新丸山ダム」の建設現場で、実験の様子が関係者に公開されました。
現場近くにある司令室でスイッチを入れると、無人のショベルカーがセメントに見立てた土砂をトラックに積み込みます。
その後、トラックが運搬して降ろした土砂を無人のブルドーザーとローラー車が固めていました。
これらの重機は専用のシステムが座標データをもとに出した指令により動いているということですが、ショベルカーがどのように土を掘るかなど細かい動きはセンサーで現場の状況を見ながら判断しているということです。
実験では10台の重機を実質1人で動かしていて、国交省によりますと、こうした試みは全国で初めてだということです。
今後は実験で得られたデータなどを検証し、ダム本体を建設する工程での実用化を目指すとしています。
国土交通省中部地方整備局新丸山ダム工事事務所の加納啓司所長は「自動化、自律化のノウハウを将来的にはほかの現場に広げ建設業界を支えたい」と話していました。