飛騨市の博物館 無人で開館する試験運営始まる

管理人の人手不足などに悩む岐阜県飛騨市の博物館が無人で開館するための試験運営を21日から始まりました。

「飛騨みやがわ考古民俗館」は市の中心部から車で40分ほど離れた山奥にありますが冬は雪に閉ざされるうえ、管理人の人手不足などで年間に30日ほどしか開館できていません。
一方、館内では全国有数の数を誇る縄文時代の「石棒」なども展示していて、市は少しでも多くの人に訪れてもらおうと、無人で開館できるシステムを構築しました。
具体的には来館を希望する人は市のサイトで予約し、その際に伝えられる暗証番号で玄関を開けて見学します。
管理人はいませんが照明は市などが遠隔で点灯し、人が帰ると玄関は自動的に施錠されます。
懸念される盗難などについては予約の際に運転免許証やマイナンバーカードで本人確認を行うとともに、防犯カメラで監視して防ぐとしています。
市によりますと博物館でのこうした試みは全国でも珍しいということです。
飛騨市文化振興課の三好清超係長は「小規模な博物館は人的な課題で開館しにくくなっています。このシステムはオープンにしていくので、まねができるところは使って欲しい」と話していました。
無人開館の試験運営は21日から12月2日までで、市は来年5月ごろから本格的に導入する予定です。