御嵩町でリニア中央新幹線の残土処分場巡り初の審議会

JR東海が岐阜県御嵩町に計画しているリニア中央新幹線の残土処分場について話し合う町の審議会の初めての会合が19日開かれ、委員からは計画に否定的な意見が相次ぎました。

初会合には、町が選任した学識経験者や処分場が計画されている地区の住民のほか、公募で選ばれた町民など13人の委員が出席しました。
はじめに、渡辺幸伸町長が「計画に対する評価や理解には町民の間に温度差がある。委員にはそれぞれの立場で意見を出し合って、答申をいただきたい」とあいさつしたあと、審議会の会長に岐阜大学の三井栄教授が選出されました。
処分場の計画を巡っては、残土の中に自然由来の重金属を含むものがあることや、候補地に環境省が選定する重要湿地が含まれていることなどから、安全や環境への影響を懸念する声があがっています。
出席者からは「町民への情報提供が遅れている。JR東海の姿勢に不信感がある」とか「御嵩町は環境を大事にしてきた。残土置き場を作るのはふさわしくない」などと計画に否定的な意見が相次ぎました。
審議会では、今後も議論を続けて、計画への意見や課題をまとめ、今年度中に町に答申することにしています。
渡辺町長は「解決に向けてどう進めていくかについても、しっかり議論していただくことになってくると思う。残土の受け入れを前提とせず議論を進めていきたい」と話していました。